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みおしえ
9月 『祈りの力』
未だに新型コロナウイルスによる感染拡大の勢いは止まらず、多くの方が苦難を強いられています。
そこで今、10月20日の「御神尊感謝大祭」まで、全信徒をあげて「聚善の行」に精進し、中でも一万巻の『御聖経』の写経を目指して精進しています。
「写経」は、まさに祈りです。
今月授かる御教え〈祈りの力〉によって、祈りとは何なのか、なぜ私たちに祈りが必要なのか、祈りの意味を知り、祈りによって我人偕(われひととも)に幸せな人生を掴んでいただきたいと思います。
〈神は祈りの声の聞こゆる処へ来たりて
幸いを垂れ給う〉
善隣信徒の祈りは、『御聖経』(八十五節)を唱えて、《御璽経》(天地一切一心正念経)を唱えることです。
その時、「今日、○○の○○が○○ですので、祈りを捧げさせていただきます。よろしくお願いします」と、祈願を具体的に掲げた上で、声を上げてそのご加護を祈ることです。
自らの祈りの力を信じ、神のご加護を信じ、御教えの実践に精進することを誓願して祈らなければなりません。
そうした誠心(まことごころ)で祈れば、自ずと幸福健康に恵まれるのであって、「病気を治してください」「事情を解決してください」というような、個人的な訴えは必要ありません。
私心を捨て、純粋無垢な気持ちで祈ること。真っ白で曇りのない祈りの声だけが神に届き、私たちに幸せを与えてくれるのです。
〈祈りは 神と人との心を繋ぐ〉
祈る時間は、神の心と人の心を繋ぐ大切な時間です。祈りを捧げない限り、神と繋がることはできません。
なぜなら祈りは、私たち人間が〈神の子〉であるとの自覚をもてる尊い時間だからです。
神と繋がり、神と一如(いちにょ)の心で生活すること。そこに、真実の幸せが生まれてくるのです。
〈祈る事の盛んなる者は
実行力も又盛んなり〉
自分の願い事ばかりを祈り、人の幸せを祈っていなければ、神に繋がることができません。だから当然、願い事を成就するための御教えを実行する力も湧いてきません。
つまり、実行力が足りないのは、祈りが足りないのだと自覚すること。毎日、正しい祈りを積み重ねて実行力を培(つちか)いましょう。
〈信仰は飽く迄も祈りが根本問題である〉
祈りのない信仰は、信仰ではありません。
まさに、祈りが信仰の根本。祈るからこそ御教えが身に付き、その実践によって平和な世界を創り上げることができるのです。
〈祈りに力を注ぐ事が
御教えの実行力を養う事であり
幸福健康を齎す事となる〉
御神尊様は、20年の御行をもって、『御聖経』に〈神の子〉としての生き方を示してくださっています。
ですから、「すべての人が幸せでありますように」と純粋で清らかな気持ちで祈り、『御聖経』を写経していけば、『御聖経』に示されている御教えの御慈光(みひかり)を授かり、自ずと御教えを実践する力を養うことができます。
そしてそれは、そのまま幸福健康を生み出す力になるのです。
さらに、祈りにはどんな力があるのでしょうか。
〈祈りは
我が心を静かに 我が心を穏やかに
我が心を正す力を持っている
祈りは
絶対下座の気持ちをもって
神を崇めて 神に従い
人間我れを造り替える力を持っている〉
祈りの言葉は、まさに神の言葉であり、神の霊(たましい)がこもる言霊(ことだま)です。だから、祈りによって自分の邪悪な心を正すことができます。
しかも、自分の声が自分の耳に一番よく聞こえるため、自分の祈りの声によって自分の心を正すことができるのです。
もしあなたに、分かっていても直せない悪い心の癖があったとしても、神の言葉を声に出し、自分の耳に聞かせていけば、少しずつ良い方へと改善していくことができるでしょう。
また、神に対しては〈絶対下座の気持ち〉が大切です。
つまり、御神殿の前を横切る時、頭を下げて3歩歩くように、神を崇(あが)め、神に従う気持ちが大切だということです。
家庭の御神殿の榊やお水・お茶を替えて捧げるのも、絶対下座の敬虔(けいけん)な心で身を整えて祈ることが大切。神に従い、御教えに自分を照らし合わせて、反省懺悔改善向上の道を歩めば、新しい自分に生まれ変わることができるのです。
それほど祈りには、人間そのものを造り替える偉大な力が秘められています。神に通じる正しい祈りを捧げ、ひたすら人格向上の道を歩みましょう。
〈祈りは
我れを動かし 人を動かし 神を動かし
己が運命を幸せにする力を持っている〉
自分が変わることで家族が変わり、運命が変わっていきます。まずは自分が変わるためにこそ、日頃から祈り、祈りの力を蓄積することが大切です。
危機的状況にある今、私たち善隣信徒こそが、すべての人の幸せを祈り、すべての人を目に見えないウイルスから守護(まも)っていただきましょう。祈りの力は絶大です。
〈祈りは
人までも幸せにする力を持っている〉
まさに祈りは、自分だけでなく人をも幸せにできる力を持っていることをよくよく肝に銘じ、善隣信徒こそは、自信と誇りを持って人様の幸せを祈り続けていただきたいものです。
御神霊(みたま)が鎮まる御霊殿の「御遺顕の間」で、今もなお私たちの幸せを祈り続けてくださっている御神尊様。そのご恩にお応えするためにも、さらに祈りを深め、世に幸せをもたらしましょう。
〈汝等今日より 祈りを怠らず
祈りの力の重大さを重んじ
生きたる信仰に人生を楽しめ
神の守りのあらざるなし〉
〈生きたる信仰〉とは、人の役に立つ信仰のことです。自分のためだけの信仰は、〈生きたる信仰〉とは言えません。
自らの〈祈りの力〉を信じ、すべての人の幸せを祈り続ける信仰に精進してまいりましょう。〈生きたる信仰〉によって神のご守護(しゅご)を受け、存分に人生を楽しもうではありませんか。
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