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みおしえ
12月 『五条の道』
本年最後に学ぶ御教えは、〈五条の道〉です。
〈五条の道を行く者には
常に神の守りありて その生涯に悩みなし〉
人生に悩みは付きものですが、できれば悩みのない人生を送りたいものです。そのための道が、〈五条の道〉です。
〈五条の道は
是れ人間の生きる道なり〉
〈五条の道〉こそ、人間として最も大切にしなければならない道であり、その一つ一つが、まさに人間らしく生きる道なのです。
〈五条の道とは
喜 笑 聞 言 和
1 喜びは
人間最高の宝にして 是れ第一の宝なり
2 笑顔は
人間最高の宝にして 是れ第二の宝なり
3 聞くは
人間最高の宝にして 是れ第三の宝なり
4 言うは
人間最高の宝にして 是れ第四の宝なり
5 和は
人間最高の宝にして 是れ第五の宝なり〉
これら〈五条〉は、全て人間最高の宝ものなのです。
先ず、第一の宝が〈喜び〉です。
信仰していると、見方や聞き方、考え方が変化してきますが、特に「命の尊さ」に深く気づいて来ます。
生きているからこそ、多少の不安や心配事はありますが、生きていることのありがたさ、命があることのありがたさを実感できた時、心の底から喜びが湧いて来るものです。
そして、第二の宝が〈笑顔〉です。
喜んでいると自然に顔がほころび、笑顔になります。笑顔になると、心が軽くなり、誰とでも気持ち良く接することができます。
まさに、〈喜び〉と〈笑顔〉は一体。したがって、心が明るく朗らかであることこそ、運命を開拓していく道なのです。
また、第三の宝は〈聞く〉ことです。
人間関係において最も大切なコミュニケーションは、「会話」です。話をすることで互いの思いを理解できるのですが、どうしても自分の思いを先に言いたくなるのが、人の常。そこを〈聞く〉に徹することで、相手の気持ちを先に深く理解できるのです。
さらに、第四の宝は〈言う〉ことです。
自分の思いや考えを言葉に表すことで気持ちが整理され、それを相手に伝えることで、コミュニケーションが成り立ちます。
御神尊様は、「無口を止めよ」とよく言われていましたが、心の中で何を思い考えているかを、はっきりと言葉に表して伝えなければ、人間関係の繋がりを保てないからです。
〈聞く〉と〈言う〉で心がけなければならないのが、「理解心」です。〈聞く〉と〈言う〉を繰り返し、互いの心を理解し通い合ってこそ、互いを思いやる愛の心が養われるのです。
最後に、第五の宝は〈和〉です。
毎日、誰とでも和の心で接する生活が、人間として生きる道です。家庭での和。社会生活での和。それぞれの時間と場所で、人との和を大切にしたいものです。
〈五条の道を行かざる者には
常に不幸病気の訪れありて悲し〉
毎日の生活の中で、〈五条の道〉の実践ができていなければ、不幸病気という結果に泣くことになります。
これまで、喜びも笑顔もなく生活していなかったか。会話を大切にしなかったために、相手の心を理解できず、気持ちが離れてしまっていなかったか。そして、誰とでも和合の生活ができていたかを、よくよく振り返ってみましょう。
もし、〈五条の道〉を実践できていなかったなら、すぐにでも〈五条の道〉に立ち返ることです。
〈喜びは
五条の中の根本なれば
常に喜びを失わざる者は
五条の道を守るに容易なり〉
〈五条の道〉の根本は、〈喜び〉です。笑顔になれるのも、聞いて話して円満和合の人生を送れるのも、全ては心から喜びを失わないことが基本です。
しかし、人間は簡単に〈喜び〉を失ってしまいます。なぜなら、感情があるからです。
感情のままに邪気を出し、邪念に囚われてしまった時、これを早く処理することが、喜びを失わない鍵です。
それでは、なぜ邪気を出し、邪念に囚われるのでしょうか。
〈我の念の翻弄すれば 五条の道に脱落し
不幸病気の招来す〉
〈懊悩の処へ居る間
五条の道は踏むに踏まれず
故に神に救われるの時や来たらず〉
「私が」「私が」という〈我の念〉を調整できなければ、〈五条の道〉に適わないため、常に不幸病気に苦しむことになります。
生きている以上、様々な事柄に囚われ、執着してしまいますが、あまりにもその度を超え、自分の心を暗く悩ましくしないように努めることが、喜び心を保つ秘訣です。
〈解決の事よりも 無条件放棄こそ大切なり
言うことよりも
言わずには居られない我の念を捨つることなり〉
〈五条の道〉を実践するためには、〈無条件放棄〉が肝心です。
解決できる事なら、その糸口を探せばいいのですが、糸口が分からないならば、全てを捨て、どうしても譲れない頑なな心、つまり〈我の念〉を捨ててしまう。その決断と勇気こそが大切です。
〈不幸病気に魂を奪われるよりも
五条の道に励むことなり〉
〈神の救いや直ちに注がれ
不幸病気 必ず消ゆ〉
人間は、まさかと思う事情に遭遇した時、その人間性が試されます。だからこそ、事情や病気のことよりも、〈五条の道〉に立ち返って精進すること。これが神の救いを授かる極意です。
新たに迎える年も、皆様の幸福健康と家内繁栄を祈ります。
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