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みおしえ
4月 『三義』
新たな生命(いのち)が息づく季節となり、心も弾む毎日かと思います。
しかし、突発的な不運に見舞われる不安の中で生きているのが、私たち人間です。だからこそ、少しでも幸福健康でありたいと願うのですが、人間の運命の謎を解明できず、ただもがいてばかりいた私たちに、その実態を明確に示し、開拓する方法を〈善隣の道〉として顕わされたのが、御神尊様なのです。
今月の御教えである〈三義(さんぎ)〉は、まさに運命開拓の道です。しっかりと学び、実践し、生き甲斐ある人生を送りましょう。
〈神は常に三義の処へ来たりて
汝等を助け給う 守り給う〉
「義」とは「道理に適っている正しい道」という意味ですが、〈三義〉を実践できるかできないかが、運命を大きく左右します。
つまり、〈三義〉を体得し、〈三義〉に則(のっと)った生き方ができれば、神は必ず助けてくださるということです。
〈如何に合掌礼拝
涙を以て神に祈りを献ぐるとも
三義の道に反する限り
神の救いは受けられず〉
どんなに涙を流して懸命に祈っても、実際に神の救いを授からないのであれば、それは〈三義の道〉に反した生活をしているからに外なりません。人間らしい生き方をしていたか。つまり、夫らしく、妻らしく、親らしく、子どもらしい生き方をしていたか。反省の眼(まなこ)で、じっくりと自分自身の生活を振り返ってみましょう。
そしてもし、この〈三義の道〉を実践できず、人間らしい生き方ができていなかったとするならば、すぐに〈三義の道〉に適った生き方を実践することです。神は、必ず助けていただきます。
それでは、その〈三義〉とは何なのでしょうか。
〈三義とは
1 夫婦 親子 及び人との間の
心の繋がりを切らず 離さず
常に和合冥利の処へ居る事なり
2 平和と円満とを日常の生活信条として
常に住みよき処へ居る事なり
3 人生は人の為 世の為に
その生涯を献げ 以て生甲斐ある
人の一生を全うする事なり〉
先ず第一の義は、夫婦親子・すべての人と、心の繋がりを切らず、離さず、いつも和合の生活をすることです。
人間である以上、顔が違うように性格も様々です。時には衝突し反発することがあっても、心の繋がりだけは切れないように、常に、すべての大と無条件で繋がり、仲良く楽しく、和合冥利(みょうり)の生活をするよう努めることが大切です。
そして第二の義は、いつでも、どこでも、誰とでも仲良くして、円満な関係を保ち、皆が気持ちよく過ごしやすい生活をすることです。平和で円満な生活こそ、神が最も望まれていることであり、神の救いを授かる道なのです。
最後に第三の義は、人の為・世の為に、自らの愛を積極的に発揮すること。つまり、愛に生き、愛に生かされるところに真の幸福を見出すことです。愛の生活に徹し、人間らしい生き甲斐ある一生を全うしたいものです。
〈心は運命の製造者なり
生活は運命の製造所なり〉
この御教えこそ〈善隣の道〉の根本であり、運命が自分の心の使い方・生活の仕方の善し悪しによって造られていることを悟らなければなりません。決して、先祖の因縁や方位方角・姓名の字画などによって、あなたの運命が左右されることはないのです。
まさに、運命の主は自分自身。自分の心が、すべての人の心と繋がり、毎日、平和で円満な生活を送る。さらに、自分の為だけでなく、人を喜ばせ、社会を住みよくしていく生き方をするならば、自ずと幸福健康に恵まれるようになっているのです。
〈生活の三義
心の繋がりを深くする
生活上の円満を旨とする
人の為 世の為を信条とする〉
心の繋がりを深くし、生活上の円満を失うことなく、人世の為に尽くしてゆく。この〈生活の三義〉を打ち立てることができるならば、運命の不安は消え去ります。
ただ、実際の日常生活の中で、〈生活の三義〉を実践していくのは、そう容易なことではありません。だからこそ、信仰が必要なのです。
毎日、神様・ご先祖様への祈りを欠かさず、「本当に、夫の心を、妻の心を理解しているか」「子どもに自分の考えを押しつけていないか」「親に甘えたい放題ではないか」「人様に不快な思いをさせていないか」など、自分の心の使い方や生活の仕方を振り返ってみましょう。
そしてもし、心が切れて離れていると思ったなら、一刻も早く切り替えて、心を繋ぎ、仲良く楽しい関係に修復すること。毎日の反省を怠らず、〈三義の道〉の実践に努め励むことが肝心です。
〈常に三義の道を失わず
住みよき処へ居る者は
永遠に幸福と健康とを失う事なし〉
不幸は、突発的に発生するのではありません。〈三義の道〉に反逆した生き方が、不幸を生み出すのです。
ですから、心の繋がりを失い、円満を忘れ、自分中心に生きていなかったかを常に反省し、〈三義の道〉の実践に精進すること。そうすれば、必ず運命は開拓され、幸福健康になること絶対です。
〈汝 神に助けられんには
三義の処へ行きて助かれ
助からざるなし〉
神に助けられたいと思うのなら、〈三義の道〉を実践するしかありません。すべての大と心を繋ぎ、平和と円満を失わず、人の為・世の為に生きる人生を全うすることです。
〈三義は 是れ最も住み易く 生き易き処なれば
汝等今日より 生活の三義に生涯を献げ
善人の道 幸福の道 健康の道を行きて楽しめ
永遠 神の守りやあらん〉
人間にとっては、〈三義〉を実践する方が、最も住み易く生き易いものなのです。日々、この〈三義〉さえ実践できれば、必ず幸福健康に恵まれ、神に守っていただくこと間違いありません。
どうぞ、日常生活での〈三義〉の実践を怠らず、人生を楽しく生き甲斐あるものにしていこうではありませんか。
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