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みおしえ
6月 『行く事が先か 着く事が先か』
<行く事が先か 着く事が先か
これを知らでは助かりはせじ>
皆さんは、何処かに行こうとする時、<行く事>を先に考えますか、<着く事>を先に考えますか。単純なことのようですが、<行く事>を先にするか、<着く事>を先にするか、その意義をしっかり認識できなければ、神に救われることはできません。
<行かずして着かんとする者は
憐れ悲しき不運に終る>
どんなに行きたい処に着くことばかりを考えも、そこに<行く>という実際の行為がなければ、いつまで経っても、そこに着くことはできません。
同じように、<善隣の道>の実践という実際の行為がなされなければ、いつまでも運命を開くことはできず、憐れ悲しい人生を送ることになるのです。
<幸福と名の付く処も 不幸と名の付く処も
健康と名の付く処も 病気と名の付く処も
すべて汝自身の居る処にあり
(汝自身の心中にあり)
幸福も健康も遠くて近きにあり>
誰もが望んで止まない幸福も健康も、また誰もが望まない不幸も病気も、すべてはあなた自身の心にかかっているということです。心の中に何か悩みを抱えているならば、それこそが不幸であり、その悩みが身体に現れると病気になります。
幸福も健康も、なかなか遠くて行き着けないと思っているかもしれませんが、実はすぐ近くのあなたの心の中にあるのです。
<幸福健康 汝を訪れず
幸福も健康も 汝等の来たるを待つ
故に汝 直ちに行きて助かれ>
どれほど幸福になりたい健康になりたいと願っても、あなた自身が幸福健康の許へと足を進めて行かなければ、幸福健康の方からあなたを訪れて来ることは絶対にありません。幸福も健康も、あなたの方から訪れて来るのを、大手を広げて待っているのです。
ですから、躊躇することなく、直ちに<善隣の道>という道を歩いて行ってください。そうすれば、必ず助けていただきます。
<行くという事の認識
行くとは 前方に向かって進むこと
目的に向かって前進すること
志す方へおもむくこと
目的に向かって次第次第に近まって行くこと
此岸より彼岸へ行くこと>
ここで改めて、<行く>とはどういうことなのかを考えてみましょう。
人生という「時」は、一瞬も止まることなく、前へ前へと進み続けています。だから、私たちの心も、決して止まってはなりません。常に前へ前へと前進していくこと。つまり、常に自分のあり方や生き方を振り返り、改善して生きていくことが、<行く>ということです。
そうして、一歩一歩、自分か志す目的に向かって自分を磨き高めていけば、次第にその目的に近づいていきます。そして遂には、この世からあの世へと、御神尊様に導かれ守護られるのです。
<更に行くとは
人間らしさの実践実行に専念すること
家庭に於ては
親らしさ 子供らしさ 夫婦らしさ
社会に於ては
人らしさ 人間らしさに生き抜くこと
常に喜び 常に笑い 心身共に明朗快活にして
日常生活を平和に円満に すべての人にすかれ
親しまれることに励むことが
幸福健康の処へ行く事となる>
さらに<行く>を、もっと具体的に説くならば、<人間らしさの実践実行に専念すること>の一言に尽きます。
家庭では、親は親らしく子供を慈(いつく)しみ、人としての礼儀をきちんと教える。そして子供は子供らしく親を尊(たっと)び、孝養を尽くす。夫婦ももちろん、夫は夫らしく妻を大切にし、妻は妻らしく夫を支えて思いやる。そうして互いに<らしさ>を大切にして生きていくことが、<行く>の真意です。
また社会においても同様、一個人としてのその人らしさはもちろん、人と人の間に生きる人間としても、その<らしさ>を失わず、互いに助け合い支え合って生き抜く。それが幸福健康へと<行く>道なのです。
そうして常に喜び、笑い、心も身体も明朗快活。毎日を活き活きと生きていれば、皆から好かれ親しまれるでしょう。そんな一人ひとりの心の平和が世界の平和に繋がり、一人ひとりとの円満な関係が、やがて円満な社会を築いていくのです。
45年前、わたくし教主が誕生した翌月に御神尊様が開講されたのが、「笑顔常楽(にこにこ)」特別講習会でした。まさに、誰とでも二コニコ笑顔で生き抜くことが、幸福健康の処へ<行く>道であると皆さんにお伝えすることで、私の誕生を祝っていただいたのではないかと、ありがたく思います。
<行けば必ず着く
故に着く事のみに魂を奪われず
直ちに行きて 幸福健康の処へ着け 必ず着く>
広島御行場の「御中行」では、天地自然の力を感じながら祈りましたが、その時いただいた御神尊様の御精神(みこころ)こそ、<為せば成る>でした。
幸福健康の処に<着く>ことばかりを願って、それだけに魂を奪われるのではなく、<為せば成る>の精神で、人間らしく生きることに精進の誠を捧げましょう。
物は使えば古くなるばかりですが、人間の心は常に新しく新陳代謝しています。いつまでも心にある過去への執着や拘りをかなぐり捨て、直ちに幸福健康の処へ向かいましょう。しっかりと自分の足で歩いて行けば、必ず着きます。毎日の精進を祈ります。
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