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みおしえ
8月 『結びの人生』
今月は、〈結びの人生〉について学び、中でも「縁」について、しっかりと掴んでいただきたいと思います。
〈切れるとも 離るるとも 直ちにこれを結んで
人生を楽しむ者に 神の守りあり〉
日々の人間関係において、私たちは喜びを感じる時もあれば、苦しみを感じる時もあります。互いの気持ちを解り合えている時は、何の煩(わずら)いもない幸せを感じますが、ちょっとした事で、気持ちにスレ違いが生じると、相手との心の距離が離れてしまうことがあります。
その時、切れて離れてしまった事情に囚(とら)われるのではなく、相手の心を十分に理解できなかった自分に気づき、関係を修復すること。それが〈結びの人生〉です。
〈結婚とは
男と女が永遠の縁を結ぶ事なり
故にその縁は 勝手に切る事 離す事が許されない〉
御教えによると、「結婚とは、男と女が永遠の縁を結ぶことである」と示されています。〈縁〉とは不思議なもので、特に男性と女性の縁は、人智では測り知れない神業が働いています。
男女の出会いは様々でも、「この人と一生添い遂げていきます」と神前で二世の契り交わし、新たな生活を始めるのが夫婦です。
それなのに、時が経てば、いろいろな事情が生じ、それとともに夫婦の関係にも縺(もつ)れが生じて、心の距離が離れていきます。
しかし、夫婦の縁は、神の計らいによって結ばれた神縁ですから、夫婦の人間としての思いだけで、その関係を断ち切ることは許されません。つまり、どんな事情や理由があっても、神縁で結ばれた縁であることを、もう一度振り返り、再び縁を結び直す努力を忘れてはならないということです。
〈人生は 結びに始まって結びに終る〉
まさに人間の一生は、男女の結びによって新たな生命が誕生し、人様からの愛情を結んで成長し、最期に死によって結ばれます。
誕生から成長、そして死に至るまで、〈縁〉という結びの業によって人間は生きているのです。
〈人間関係に生じた縁は
切ってはならない 離してはならない
よし 切れるとも 離れるとも
直ちにこれを結んで 人生を楽しむ処に
人間の道がある ここに人生の意義がある
信仰の道がある〉
家族関係も縁、友人関係も縁、近隣の方との関係も縁です。つまり、人間関係における縁はすべて、人智を超えた神計らいによるものなので、如何なる事情や理由があったとしても、自分から切ったり離れたりしてはならないということ。もし、切れて離れそうになったら、一刻も早くその縁を結び直すことです。
一度きりの人生。縁ある皆と一緒に楽しむことが、人間としての生き方であり、意義ある人生です。その中で、自分を生かしてくれる縁に感謝することが、まさに信仰なのです。
〈邪気邪念は 人間関係の心の糸を切って 離して
人生を悩ます〉
人間関係の〈心の糸〉は、些細な事で切れることがあります。
切れてはいけないと思いながらも切れてしまうのは、相手の欠点しか見えず、その欠点に囚われてしまうからです。
そうなると、どうしても不平不満が生じ、自分勝手な想像をしては邪気邪念が湧くので、〈心の糸〉を切って離してしまい、結局は苦悩の人生を送ることになるのです。
〈切る事なく 離るる事なく 結ぶ事を怠る事なく
一人でも多くの人と結びを深くする行為は
これ神の最も喜び賜う事であり 人の広く喜ぶ事にして
これこそ 生きたる信仰なり〉
御神尊様は、「人間は誰でも欠点を持っている。したがって、人の欠点を責めてばかりいては、いつまでも不満は絶えない」と諭されます。
誰にでも間違いはありますし、完璧な人間はいません。しかし、求める心が強いと、相手の欠点ばかりが目につき、不平不満が生じては邪気邪念の虜となって、〈心の糸〉を切ってしまいます。
だからこそ、結ぶための智慧を御教えから学び、祈りによっていつも心を穏やかにできるよう努めること。そうして、縁ある人との結びを深くしていくことこそが、〈生きたる信仰〉なのです。
〈切る事 離るる事 これ悪なり
結ぶ事は これ善なり
故に汝等常に 結びの道を怠らず
常に幸いの処へ居れ〉
人との〈心の糸〉を切って離れることは、すべて悪であり、結ぶことは善である。この厳然たる道理を、しっかりと心に刻み、〈結びの道〉の精進を重ねて、幸せを掴みましょう。
〈やりますとは 我れと人とを結ぶ事なりと知りて
今日より 結びの信仰に生涯を楽しめ
永遠 神の守りあり〉
まさに「やります」は、邪気邪念を消し去る言霊です。
ですから、今後、どんな事が起きても、〈心の糸〉が切れそうになった時は、即座に「やります」を唱えること。そうして感情を切り替え、常に相手の心と結び合わせていくことです。
そうすれば、毎日を楽しく暮らしていくことができます。
〈結ぶという事は 神を呼ぶ絶対の力なり
結ぶという事は 幸福健康を造り出す絶対の力なり
結ぶという事は 家を明るく 社会を住みよく
世の為 人の為になる事なり
故に汝等今日より 結びの一字で人生を楽しめ
かくありてこそ 汝等の信仰 完璧なり〉
人と人との心の糸を結んでいけば、必ず神の力を授かることができます。つまり、神から守護られるのです。
そして、人と人とが結ばれていれば、邪気邪念がなく、心に何の悩みも蟠(わだかま)りもないので、幸せな気持ちでおれます。その幸せな気持ちこそが、健康を生み出すのです。しかも、家族が結ばれていれば、家庭が明るくなり、明るい家庭が増えれば、社会が住みよくなる。それこそが、人世の為になる生き方なのです。
さあ今日から、家族の縁を喜び、すべての縁に感謝して、〈結びの信仰〉に精進し、家庭に社会に「光明世界」を築きましょう。
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