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みおしえ
10月 『結ぶ』
今月は、〈結ぶ〉の御教えから、御神尊様がどんな御精神(みこころ)で立教されたのかを学び、さらに住みよい家づくりに、幸せな人生づくりに励んでいただきたいと思います。
〈結びの道を知る者は 幸いを失う事なし〉
「結」という文字には、「しっかりとした形として成っていく」という意味があります。つまり、人と人とが、しっかりと結んでいく〈結びの道〉を知れば、幸せになれるということです。
〈結びは人生の宝なり〉
人生にとって〈結び〉は、まさに宝。それほど大切なものです。
〈人生は結びに依って始まり
繋がりと結びに依って成る〉
私たちの生命は、父と母の愛情の〈結び〉によって生まれ、その後も、いろいろな人との縁の繋がりの中で生かされていきます。
さらに成人すると、「結婚」という〈結び〉によって、また新たな人生が築かれていきます。
〈不幸病気は
結ばず 繋がらず 切れて離れて
結びの道に反逆する者の身の上にぞ現わるる〉
すべての人との結びと繋がりの中で生きているのが人間なのですから、誰とも結ぼうとせず、繋がろうともせず、自儘勝手に切れて離れて生きていこうとすれば、どうしても生命そのものが痛みを感じます。そこに病気を発生させ、不幸を招くのです。
しかし、人間ですから、どうしても切れて離れることもあるでしょう。その時は、再び結び直し、繋がり直していけば良いのです。そうすれば、再び幸福にもなれ、健康にもなれるのですから。
〈夫婦の繋がり
親子の繋がり
人との繋がりを
深く永くする者は 永遠に幸いを得〉
善隣教の教団マークは、宇宙を意味するコスモスの花弁の中央に、タテとヨコの愛を表す十字を重ねて示されています。
それは、私たち人間の生命が、神様・ご先祖様・自分に繋がる(縦の)愛の繋がりとともに、今生きている自分と縁ある人様との(横の)愛の繋がりによって生きているからです。
タテとヨコの繋がりを切らず、その縁に感謝しながら、繋がりを大切にしていけば、永遠に幸せでいることができるのです。
〈結ぶ事は 繋がる事よりも大切なり〉
その日その時だけ一時的に繋がっても、何か不都合が起きれば、すぐに切れて離れてしまうような弱い繋がりでは、常に身も心も不安定で、いつ不幸に陥るか分かりません。
だから、どんな事情があっても、どんな状況になっても、決して切れて離れることがないよう、しっかりと〈結ぶ〉ことが大切なのです。
〈夫婦の縁は神業なり
親子の縁も神業なり
この神業に反逆し
夫婦の繋がり 親子の繋がりを粗雑にする者には
不幸病気の絶ゆる事なし〉
夫婦の縁も、親子の縁も、偶然に出会ったものではありません。誰かが意図して出会ったものでもありません。すべては〈神業(かむわざ)〉つまり天地大生命を司っている神の計らいなのです。
それなのに、自分の意のままに結婚したり子どもを産んだりしていると思い、その繋がりに感謝できず、感情のままに切ったり離れたりしていると、不幸病気に泣き続けることになります。
〈七悪の虜となり
切れて離れて 結びの道に反逆する間
幸いの時や来たらず〉
誰の心にも、時と場合によっては、人間として抱いてはならない、行ってはならない〈七悪(しちあく)〉があります。
その〈七悪〉に囚われて、誰かと切れて離れてしまえば、〈結びの道〉に反逆することになり、決して幸せにはなれません。
それでは、その〈七悪〉とは何か。具体的にみてみましょう。
〈七悪とは
1 不平不満
2 憎悪
3 忿怒
4 争論
5 襖悩
6 憂愁
7 無言〉
先ずは〈不平不満〉。不足の心から生じ、言葉に出して言わないだけに、心の根となって、その感情が顔や態度に表れます。
その不平不満が積み重なっていくと、憎しみ続ける〈憎悪(ぞうお)〉になります。
しかも、その不平不満が心の奥底に根づいていると、いつしか怒りや憤りとなって爆発するのが〈忿怒(ふんぬ)〉です。
また、相手を打ち負かそうと言い争う〈争論(そうろん)〉。
それでもスッキリできなくて、いつまでも悩む〈襖悩(おうのう)〉。
悩んだあげくに深く落ち込み、嘆き悲しむ〈憂愁(ゆうしゅう)〉。
そして最後に、言葉で言っても伝わらないからと、口を閉じて、心まで閉ざしてしまう〈無言〉こそ、最大の悪と言えます。
この〈七悪〉を取り除く努力を、常に忘れてはなりません。
〈汝 直ちに七悪を止め 結びの道に従い
邪悪の念の虜とならず 汝の敵と結ぶべし
夫婦繋がり 親子繋がり 人と繋がり
その行為 結びの道に叶い 神の救いを得ん〉
神に助けていただきたいのなら、先ずは〈七悪〉を捨て去り、スッキリとした心になること。そのためには、毎日祈り、常に御神尊様を鏡(お手本)として、その御精神を自分の霊(こころ)に吸収していくしかありません。
そうして、心に現れ出る邪悪な念いを一掃し、どうしても結べない敵と結ぶ努力をすること。そして、夫婦・親子・すべての人と繋がる〈結びの道〉を実践していけば、家を社会を住みよくし、ひいては世界を平和にしていくことになるのです。
〈結ぶとは
我が心と人の心を結ぶ事なり〉
日頃から語り合い、互いの心を理解し合って心と心を結ぶこと。
そのためには、プライド(我)を捨て、本気になって御神尊様に縋(すが)りましょう。必ず〈結ぶ〉大きな力を授けていただきます。
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