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みおしえ
3月 『善なる生き方』
私たちは、自らの信仰努力によって運命を開くために御教えを学んでいます。
また、「人間は、どのような生き方を目指すべきか」を知ることも、非常に重要なことです。
そこで今月は、〈善なる生き方〉の御教えを通して、目の前の運命的現象に一喜一憂することなく、人間的価値を向上させて真の幸福を確立し、さらに明るく楽しい運命を築いていただきたいと思います。
〈善なる生き方をする者に幸いあり
善なる生き方をする者に神の守りあり
故に汝等今日より 善なる生き方に
すべてを献げて
自ら幸いの道を行きて楽しめ〉
悪ではなく、〈善なる生き方〉ができれば、幸せを感じ、神に守っていただけます。
つまり、幸せへの道は、自らが善に生きることをしっかりと吐(はら)に決め、その実践に生き抜くことです。
〈心の使い方に善悪がある
身体の使い方に善悪がある
生活のしかたに善悪がある
無造作な生き方をする者の運命には
定まりがない 落ち付きがない〉
私たちの人生には、様々な運命的現象が何の予兆もなく訪れます。しかし、それは偶然に発生しているのではなく、必ず原因があります。
その原因こそが、〈心の使い方〉〈身体の使い方〉〈生活のしかた〉における善悪に外なりません。
したがって、常に自分の心の使い方・身体の使い方・生活のしかたが、正しかったか、間違っていなかったかを振り返ってみる必要があります。
振り返りもせず、ただ無造作に生きていれば、運命そのものも定まらず、落ち着くことはありません。日常生活における実践こそ大切なのです。
〈どうすれば善なる生き方が出来るか〉
ここで改めて、どうすれば〈善なる生き方〉を実践できるのかを考えてみましょう。
〈人間すべて
我がために生まれたるにあらず
人のため世のためにこそ生まれたり
相互扶助の世の中 助け合いの世の中〉
私たちの生命(いのち)は、自分の幸せのためだけではなく、人世のためにこそ授けられたものです。
人の痛みが分かる人は、周りの苦しんでいる方に寄り添ってあげられるし、優しい笑顔で、辛い人の気持ちをほぐしてあげることもできます。
まさに人間は、人のために、人と偕(とも)に助け合って生きてこそ、真に幸福を感じられるものなのです。
〈男は女の為 女は男の為
親は子の為 子は親の為
人の為 社会のため 国の為 世の為〉
誰かの為に、何かの為に生きる。つまり、自分の命を、家族や縁ある多くの人の為に生きる生き方こそ、〈善なる生き方〉です。
人間は、誰かの為に生きてこそ、人間としての幸せを感じ、人生を楽しむことができるようになっているのです。
それでは、なぜ不幸病気は発生するのでしょうか。
〈何が故に
人間の身の上に不幸病気などが
発生するのか
それは人を無視して我意に執着し
常に感情の奴隷となり
襖悩の虜となるからである〉
厳しい戒めですが、目をそらさず、自分自身の心の中に、人を無視して自分の思いだけを押しつけるような「我の根性」が潜んでいないか、よくよく見つめてみましょう。
さらに、感情のままに自分の思いをぶつけ、人を傷つけたりしていないか。また、誰にも打ち明けきれず、一人で悶々と悩んでいないか。しっかりと自分の心を見つめ、もし感情の奴隷となり、懊悩の虜となっていたなら、その心を一刻も早く正すことです。
〈人間 何を思う場合も 何をする場合も
必ず善悪の弁えがなくてはならぬ〉
大切なのは、常に〈善〉を意識し、〈悪〉に翻弄されないよう、自分の心のあり方や生活の仕方をしっかりと見定めて、毎日の生活を送ることです。
お互いを思いやる合掌の心で生活していれば、家族が食事をしている姿を見るだけで、「ありがたい」と感謝の気持ちが湧いて来るでしょう。しかし、日頃から互いを思いやる心がなければ、一緒に食事をしていても美味しくなく、何より心と心が通い合わないので、楽しくありません。
〈善なる生き方
如何なる事情に遭遇するとも
感情の奴隷とならざる事はこれ善なり
理解の心を逞(たくま)しゅうするはこれ善なり
見て理解 聞いて理解 思うて理解〉
人間ですから、時には事情に引っかかり、怒りの感情が沸くこともあるでしょう。しかし、その度に気持ちを切り替え、感情をひきずらないことです。
そして、自分の見方・聞き方・考え方を柔軟にして、固定観念で相手を見ないよう努めてください。家庭においても、社会においても、会話によって互いの気持ちを理解し合うことが、最も大切な〈善なる生き方〉なのです。
〈喜びと笑顔は善の象徴なり
和合と円満なる生活は善の象徴なり
故に汝等今日より
如何なる事情に遭遇するとも
善なる生き方を片時も忘れず
常にすべての人と共に楽しき処へ居れ
神に助けられざるなし〉
一人だけでは楽しい人生は送れません。我人共に楽しい人生を送るのが、〈善の象徴〉です。
家族・友人・知人皆で、〈善なる生き方〉に努め、「善隣の園」を築いていこうではありませんか。
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