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みおしえ
3月 『和楽の道』
今月は、御神尊様の御許へ御帰幽なされた聖主様が、お生まれになって77年になる記念すべき月です。
今や〈聖徳師力久髏マ神明之命〉として私たちをお守護りいただく貴いご存在になられた聖主様は、常に明朗闊達、神の御慈光を周りの者に注がれては、皆を楽しくさせる、まさに和楽のお方でした。
そこで今月は、〈和楽の道〉の御教えを授かり、一度きりの人生を「最高だった!」と言えるように、縁あるすべての人と偕に明るく楽しく生き抜いていただきたいと思います。
〈神に助けられんには
汝等今日より 和楽の道を行け
必ず神に助けられん〉
神に助けていただきたいと、他力に縋(すが)るばかりでは、どうしても日常生活が疎かになり、だらけてしまいます。そして、ついつい人間らしくない恥ずかしい生き方をしてしまいます。
だから、どんなにお願いしたい事があっても、単にお願いするだけではなく、やるべき事をやること。つまり〈和楽の道〉を実践し、人と和して楽しく生きることです。
一歩一歩、焦らずに着実に〈和楽の道〉を歩んでいけば、必ず神に助けていただくようになっています。なぜなら、〈和楽の道〉は人として生きるべき絶対の道だからです。
それでは、〈和楽の道〉とはどういう生き方なのか、もっと具体的に学んでまいりましょう。
〈和楽の道とは
1 共に和らぎ 共に楽しみ
共に幸せの道を行く事
2 平和と円満とを失わず
すべての人と仲良く仲睦まじく
共に楽しい生活をすること〉
大事なのは、〈共に〉ということです。〈和楽の道〉は、決して一人で歩むことはできません。家族や縁ある人と〈共に〉歩むことが大切なのです。
善隣教を立教された後、多久道場の裏山で50日大行をなされた御神尊様が神から授かった御教えが、『偕に行く道』でした。それが編纂(へんさん)されて、現在の『御聖経』になっています。
この時、御神尊様は、人と人が心から繋がれないところから、運命の歯車が狂い出すことをご発見されたのです。
人間は決して一人では生きていけません。しかし、人と繋がり、人と心を通じ合わせていけば、それぞれの力が発揮され、良い運命を造り上げることができます。
どんなに心がざわついても、その度に気持ちを切り替えて穏やかな心を取り戻し、共に幸せな人生を楽しむこと。どんなに苦しく辛い状況に陥っても、共に苦しんでくれる家族や友がいてくれることに感謝し、幸せに暮らすことです。
数多くの御教えの中で、御神尊様は〈人生を楽しめ〉と説かれています。共に楽しく幸せな人生を送るためには、やはり「必笑」。毎日、笑って感謝して生きることが大切だからです。
そして、絶対に失ってはならないのが、〈平和と円満〉です。全ての人と仲良く仲睦まじくしていくことは、なかなか難しいことですが、自分の我(わ)がまま(我(が))を通し、人と仲違いし、心が切れて離れて幸せになった人はいません。
人はそれぞれ性格も考え方も違うので、「我」という自分の思いをそのまま押し通そうとすると、どうしても誰かと衝突してしまいます。そこに感情が入ると、さらにこじれていきます。
だからこそ、「今日も、いかに皆と仲良く仲睦まじく生きていくか」に信仰の誠を捧げ、信念を培うこと。そして、その信念を常に抱き続けることが大切です。
人間の目は外向きに付いているので、つい人の事ばかりが気になりますが、何よりも大切なのは、自分の心を見つめることです。そのためには、祈るしかありません。
「すべての人と仲良く仲睦まじくしていく力をお与えください」と祈れば、必ずそのための知恵を御神尊様が授けてくださいます祈りが中途半端だと、どうしても実践する力が湧きません。
すべての人と共に楽しく生きることができてこそ、人は幸せな人生を生きることができるのだということを、肝に銘じましょう。
〈和楽を無視して
神に救いを求めんとする信仰は
迷信に終りて悲し〉
神にいくら幸福健康を求めても、人と和することができない人は、どんなに神に救いを求めても、救われることはありません。人と仲良くできずに神に縋る信仰は、迷信信仰でしかないのです。
〈幸福の事よりも 健康の事よりも
和楽を旨とし 日常生活を楽しくする者には
絶対 神の助けあり〉
自分の幸せや健康のことを考えるよりも、「どうすれば皆と仲よくできるか」を考えて祈りましょう。
そのためには、「今、心にひっかかっている事は何なのか」を、よくよく見つめてみることです。そして、目には見えない神計らいの中で生かされているということに目覚めることです。
男と女、大人と子ども、さらには人種や民族など、それぞれの違いはあっても、命という素晴らしい霊性をもった尊い存在であることを知り、共に喜びあふれる楽しい人生を送ること。
〈天地一切一心正念経〉とは、まさに「それぞれ異なる存在が一つに繋がっていきます」という祈りであり、それが実践できれば、自ずと「おかげ」ばかりの人生になっていくのです。
〈神に助けられんには
和楽の道を行く事なり〉
御教えを実践する一番の相手は、何と言っても家族です。家族には、つい「また・・」と決めつけて咎(とが)めてしまうからです。
しかし、咎めてしまったら、すぐに軌道修正。気持ちを入れ替えて、その日一日を和やかに楽しいものにしていきましょう。
誰に対してもニッコリ微笑み、心を込めて「ありがとう」の感謝の言葉を伝えることができれば、必ず幸せな人生を送れます。
〈和楽は祈りに優る
和楽は百万の富に優る
故に今日より
和楽和楽で人生を楽しめ
永遠 神の守りあり〉
私たちが和気あいあいと楽しく過ごしている姿を、御神尊様は願われ、ご照覧いただいています。
今月も御教えの実践に励み、楽しみながら幸せな毎日を送られることを願ってやみません。
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