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みおしえ
11月 『双翼』
一度きりの人生をどう生きていくか。有意義で価値ある人生を生きるためには、どうあるべきか。それを20年の御行によって掴まれたのが、御神尊様です。
そこで今月は、〈双翼〉の御教えによって、世の中のあり様とともに、人生の意義を学び、その実践によって、神に守られ、神に生かされる人生を生き抜いていただきたいと思います。
〈神は双翼を使う者に幸いを垂れ給う
故に 汝直ちに双翼の力で幸福健康の処へ行け
必ず 神の救いあり〉
右と左、上と下、男と女など、世の中すべてが、〈双翼〉で成り立っていると言っても、過言ではありません。相反するものが存在してこそ、一切(すべて)の生命が生きていけるのですから、その〈双翼の力〉を発揮することこそ、神に救われる道なのです。
それでは、御教えに示される〈双翼〉とは何なのでしょうか。おそらく御神尊様は、空を飛ぶ鳥をご覧になって、その翼から真理を悟られたのでしょう。それが次の御教えです。
〈双翼とは
鳥の胴体についている左右の羽
鳥の その胴体を空中に於て支える為の羽
鳥は双翼を使って その所を移動す
左右の羽をはばたいて
空中を飛ぶ上に欠く事の出来ないもの
左右のいずれも破損する事の出来ないもの〉
人間が人間らしく生きる真理が、ここに示されています。鳥は左右の羽があって初めて、空を飛ぶことができます。片翼だけでは飛ぶことはできません。
同様に人間も、自分一人の力だけでは生きるに生きられないのです。そのことをしっかり悟り、だからこそ自分一人で生きようなどと思わなくてよいのです。
〈鳥よ鳥
汝の持てるその双翼を使わずして
此の木より彼の木の枝に
飛べるものなら飛んで見よ
必ず飛ぶに飛ばれずして
落ちて悲しからん〉
今までの人生を振り返ってみましょう。双翼ではなく、片翼だけで飛ぶことができたでしょうか。
つい増上慢になって、一人で生きて来たかのように思った時もあったかもしれません。でも、よくよく考えてみれば、家族親族や友人知人など、自分を支えてくださる存在があったからこそ、何とか生きて来られたのではないでしょうか。
〈双翼は鳥の生命なり〉
プライドが邪魔をして、我(自分)を押し通して来たこともあったかもしれません。でも、自分だけでは、どうしても生きていけないのが人間です。
まさに〈双翼〉は、生きるために欠かせないものなのです。
〈双翼の人生
身体の双翼
両眼 左右の耳
鼻の孔 両の唇
両手 両足〉
目も耳も、鼻も唇も、そして手も足も、すべては左右の羽のように二つ揃って成り立っています。こうして身体に双翼があるように、心(精神)にも双翼があるのです。
だからこそ、自分の力と人様の力を合わせて〈双翼の人生〉を生きることができれば、必ず幸せになれるということです。
〈精神上の双翼
自分の心と 人の心
自分の思いと 人の思い
自分の考えと 人の考え
自分の言う事と 人の言う事
自分の智恵と 人の智恵
自分の力と 人の力
夫の力と 妻の力
親の力と 子の力
かく 人間お互いの力を合わせ使う者は
その行為 双翼の道に叶うが故に
直ちに 神の助けあり〉
人はつい自分の言いたい事ばかりを言って、相手の意見を無視してしまうことがあります。しかし、それでは相手と自然に心が離れてしまい、双翼になることはできません。
一旦、相手のことを決めつけてしまうと、なかなか相手の意見に耳を傾けることができません。先ずは思い込みや偏見を持たず、相手の言い分をジッと聴いてみることです。
それぞれが抱いている思いや考え、知恵をいかに合わせきれるかが肝心。互いの力を合わせることができさえすれば、必ず運命は開かれ、救われるのです。知らず知らずのうちにすれ違いズレてしまっていないかをよくよく見つめ、〈双翼〉の精神で互いのズレを埋め合わせていきましょう。
〈不幸病気は
双翼の道を知らざる者の身の上に現われ
幸福健康は
双翼の道を知る者の身の上にぞ現われる〉
自分の命は、天地自然と人様のおかげで生かされているのだと、深く感謝すること。日々、目の前にいる人に対して感謝し、〈双翼の道〉に生きることができれば、必ず幸福健康に恵まれます。
〈片翼だけでは飛ばれざるか如く
我が一巻だけでは 生きるに生きられず
幸福健康の彼方へ行くに行かれず
神の救いの受けられず〉
自分の意見に固執し、自分の主張ばかりをしていては、すべてはうまくいきません。先ずは相手の言う事をよく聴き、それから自分の意見もきちんと伝えることです。
〈合意の生活は双翼の道に叶う
故に汝等今日より
合意を以て双翼の道を行け
永遠 神に守られん
永遠 神に助けられん〉
本当に相手の立場に立って、相手の心を理解できてこそ、真に相手と合意できます。そのためには、会話をするしかありません。
そのためにこそ祈り、自分の心と人の心を合わせて、〈双翼の道〉に生き抜きましょう。必ず神に守られ助けられます。
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