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みおしえ
1月 『笑顔の信仰』
新年、明けましておめでとうございます。
去年から、思いもかけない新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界中が不安と恐怖におののかされていますが、皆さんの中にも、「腹の底から笑ったのはいつだっただろうか」というような生活を送っている方もいらっしやると思います。
しかも常にマスクをつけているので、顔の表情もよく分からず、味気のない世の中になってしまいました。
しかし、だからこそコロナに負けず、コロナを乗り越えて、喜びと笑顔の信仰に精進していただきたいと思います。
〈今日も笑顔 明日も笑顔と
笑顔を毎日の大切と心得たる者の信仰こそ
信仰の中の信仰なり〉
信仰者としての歩みをコツコツと続けていく中で、何よりも大切なのが〈笑顔〉です。
コロナ禍の今、マスクを付けている状態では、自分の顔の表情も相手の顔の表情も、互いにどんな顔をしているのかを掴み取るのは難しいもの。しかし、相手がどうあろうとも、自分自身が常に笑顔でいようと努めることが大事です。
『聖経』六十六節に〈人生は苦悩なり されど一度び道を知らば憂苦は晴れ光明となる〉と示されている御神尊様の御精神(みこころ)は、どんな状況の時にも、「今日も神に守護られて、ありがたいな」という感謝の思いが、顔に〈笑顔〉となって表れていなければならないということなのです。
数多くの御教えの中で、〈笑顔〉の大切さが説かれており、笑顔という言葉を抜きされば、御教えは成り立たないと言っても過言ではありません。〈笑顔〉こそが、信仰の中の信仰であると信じ、ひたすら〈笑顔〉であるよう努めましょう。
〈笑顔を失わず
例え 笑顔を失う事ありても
やります以て邪気邪念を止め 苦悩の念を排除し
常に笑顔のところへ居らんとする事が
これ信仰の極致なり〉
信徒の皆さんは、去年、一万巻の『御聖経』の写経に精進してこられました。「写経行」に精進される前の『御聖経』の祈りと、精進されてからの『御聖経』の祈りでは、祈る気持ちが全く違い、晴れ晴れとしています。だから、その人の〈笑顔〉もまた、今までの笑顔とは全く違い、輝いています。
それは、写経する一文字一文字に、「すべての人が幸せでありますように」と祈りを込めた心が、その人の顔に最高の〈笑顔〉となって表れているからです。
不安と恐怖で陽(よう)の心が陰(いん)の心になろうとすると、どうしても笑顔を失ってしまいそうになるもの。そんな時こそ、「やります」を唱えて陰の心を払い、陽の笑顔に戻るよう、切り替えましょう。それが善隣信仰にとって、最も大切な精進なのです。
〈笑顔を人生最高の宝なりと心得て
如何なる事情に遭遇するとも
囚われず 悩まず 懊悩せず
笑顔笑顔で 生涯を楽しめ〉
コロナ禍によって、ますます社会での格差が広がり、不安を抱いてしまうでしょう。だからこそ、私たちが気づかなければならないこと。それが〈笑顔〉。笑顔こそが、人生で最高の宝です。
ですから、どんな苦難や苦境に遭遇しても、片時も笑顔の生活を怠ってはなりません。あらゆる不幸は、まさに笑顔のない暗く寂しい生活から生まれてくるからです。
それほど、人間の運命と笑顔には絶対の関係があり、日々の生活の中に笑顔があるかないかで、その人の運命が決まると言っても過言ではありません。
かつて聖主様が岸川御行場に入山され、「御中行」を厳修された時でした。「御神尊様が一番喜ばれる祈りとは、どんな祈りなのだろうか?」と顔の表情を変えながら、お祈りをされたそうです。眉間に皺(しわ)を寄せて祈るのと、口角を上げて微笑みながら祈るのでは、心の穏やかさが異なっていたと気づかれたそうです。
この時、聖主様は「必死にお願いしながら祈るよりも、にこやかに微笑んで祈ることが大切なのだ」と悟られたのです。
そこで祈る時は、御神尊様に最高の笑顔をお見せして祈っていただきたい。そして、人がいない所ではマスクを外し、「ワッハッハッ」と大声で笑っていただきたいと思います。
〈笑顔は幸福健康の源泉にして
如何なる方法も これに優るものなし
故に 汝等今日より
更に笑顔の重大さを認識し
笑顔の信仰に励むべし
神の喜び 汝の信仰これに過ぐるものなし〉
どんな難行苦行に取り組んでも、毎日の生活の中で、偕に暮らす人たちに〈笑顔〉を見せることができなければ、どうしても幸福健康にはなれません。
親子夫婦が互いに顔を見合わせては笑い、どんな人とも笑顔で接する。すべての人に笑顔で接することを忘れず、その努力を惜しまなければ、常に神に喜ばれ守護られます。
だらこそ、あえて願わずとも、自ずと幸福健康に恵まれるようになっているのです。
コロナ禍の中、具体的にどのように信仰に精進していけばよいのかを考えていかねばなりません。
しかし、信仰の根本は「すべての人の幸せを祈る祈りに徹していくこと」です。それを証明できたのが、今回の「写経行」だったのではないでしょうか。
去年、「救顕行」や「幽顕行」の間、御霊殿の「御遺顕の間」で御璽経の祈りを捧げさせていただきましたが、信徒の皆さんが懸命に精進された「写経」が献納された景観は、まさに圧巻。『御聖経』や《御璽経》の写経に精進した信徒こそが、最も霊性を高められたのではないかと思います。
「写経」によって「神の光」を十分に充電させていただいた信徒の霊(たましい)は、『御聖経』に示されている〈神明の舎〉に外なりません。そして、その「神の光」を顔に表した姿こそが、まさに〈笑顔〉なのです。
笑顔と運命とは切っても切れぬ関係にあります。
そのことをしっかりと悟り、「今日も笑顔」「明日も笑顔」と、笑顔こそが人生にとって最も大切なのだと心得、〈笑顔の信仰〉に精進することを怠らないよう努めてください。
さらに、日々「すべての人の幸せを祈る」祈りを捧げることを怠らず、今年もまた、「善隣の園」顕現をめざして、昨年以上に〈聚善の行〉に精進されますよう心から祈念いたします。
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